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コラム会報誌研究発表

獨協医科大学創立50周年に向けて

時が経つのは速いもので、1973(昭和 48)年 4 月に栃木県壬生町の地に開学した獨協医科大学は、2023(令和 5)年 4 月に創立 50 周年を迎えます。本校の母体となる学校法人獨協学園の歴史は更に古く、1881(明治 14)年に創立された獨逸学協会を起源としており、140 有余年の歴史を紡いできました。

現在は、獨協大学、獨協医科大学、姫路獨協大学の 3 つの大学、獨協中学・高等学校、獨協埼玉中学高等学校の 2 つの中学高校を有する我が国でも大規模かつ有数の伝統ある学園に成長いたしました。

本学は、日本の重鎮を数多く輩出した学園の伝統を受け継ぎながら、人間性豊かで優れた医療人を養成し、これまで医学・看護学の分野に 9 千名を超す卒業生を送り出してまいりました。

その甲斐もあり、大学院医学研究科、医学部医学科、大学院看護学研究科、看護学部看護学科、助産学専攻科、附属看護専門学校、附属看護専門学校三郷校並びに 3 つの附属病院を擁する日本有数の医科大学としての地位を確立するに至っております。

また、大学の3病院の変遷を振り返りますと、1974(昭和 49)年に医科大学に隣接して大学病院を開院し、1984(昭和 59)年には埼玉県越谷市に越谷病院(現:埼玉医療センター)を開院、さらに2006(平成 18)年には栃木県日光市に日光医療センターを開院いたしました。

全体で約 2,300 床の病床を有するまでに発展した 3 病院の一角を担う大学病院は、2005(平成 17)年に最新のがん診断装置 PET が設置され、2010(平成 22)年にはドクターヘリの運航を開始するなど、最先端設備を整えた北関東におけるメディカルセンターとして地域医療に大きな役割を果たしております。


埼玉医療センターは、2017(平成 29)年 11 月の新棟竣工に併せて名称を変更しました。200 床の増床を経て、現在の許可病床数は 923 床となっております。新棟は、手術支援ロボット「ダビンチ」やハイブリッド手術室、CT 併設の手術室等が整備され、高度医療の提供に適う設備を取り揃えております。現在、さらなる増築計画に着手しております。

一方、日光医療センターでは、立地上の問題、施設老朽化や教職員確保の問題、急激に少子高齢化が進む県西地域の地域医療面における課題等を見据えて複合的に判断した結果、日光産業団地への移転計画が可決され、現在 2022(令和 4)年度の新病院開院に向けてすでに竣工しつつあるところです。

大学の 3 病院は、高度な診療機能の提供に加えて、研究や教育を推し進める一方、近隣の住民に信頼され、愛される地域の中核病院として順調に発展しております。これもひとえに、同窓の皆様、学生のご父母の皆様をはじめとした関係各位のご支援と大勢の教職員のご努力あってのことと心より感謝申し上げます。

本学は、創立 50 周年を機に、建学の精神を踏まえ、培ってきた実績を継承しながら優秀な医師・看護師等を輩出し、医学界及び地域医療への貢献を拡大するため、教育・研究関係の施設を主とするキャンパス再整備計画を策定しております。

創立 50 周年記念事業では、高度化・先進化する医学・看護学教育に対応するため、時代の先端をゆくICT 技術を活用し、新時代にマッチした教育・研究を可能とする「総合教育研究棟(仮称)」の新築を計画しております。新棟には基礎講座と本部棟を移転するほか、学生に対してアクティブラーニングの場を提供するラーニングコモンズ、集中自学習スペースを設置する予定です。

しかし、この記念事業の完遂には多額の資金を要します。大学が主体となり、様々な自助努力と共に着実な進展を見せておりますが、大学の力だけでは限界があると言わざるを得ません。そこで、創立 50 周年記念事業について、本学の同窓生、学生のご父母、教職員、退職された教職員の方々に資金的援助のご協力をお願いする次第であります。

現在の厳しい社会情勢の折、誠に恐縮ですが創立 50 周年記念事業の趣旨と本学のおかれております状況をご理解いただき、「創立 50 周年記念事業資金」の募金にご協力・ご賛同を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げます。末筆ながら、卒業生から未来を担う後進への支援事業としても無事に完遂されますことを心より願っております。

獨協医科大学 2 期卒業生 獨協医科大学 副学長
平田 幸一