情報

  1. ホーム
  2. >
  3. 情報
  4. >
  5. 春|会長コラムVol.23
コラム会報誌研究発表

春|会長コラムVol.23

3月になり世間は春めいてまいりました。新しい同窓生の皆様、ご卒業誠におめでとうございます。同窓会は、皆様の前途に幸多かれと祈っています。嬉しい事に新卒業生の数名が私のクリニックに医師免許の診断作成を求めて来院して下さいました。会⻑としては「来てくれてありがとう!!キャーっ!!」という位の、非常に嬉しい気持ちでした。


先日の評議員会、常任委員会で本学同窓会会⻑は千木良真保(9期)に互選されました。これからの同窓会を、より一層真剣に考えていきたいと思います。どうぞ残り2年ですが、お付き合い下さいますようお願い致します。


また、今年も例年通りに産業医講習会を開催したいと考えています。日程等は同窓会ホームページに掲載致します。多くの同窓生を講師に迎え、より意義深い講習会にできるように頑張っていきます。どうぞ宜しくお願い致します。


ところで、春になると私の地元目黑では、目黑川の桜を目当てに多くの人が見物にやってきます。しかし川沿いの桜は老齢化し、一部で樹齢60年を超えているそうです。このため倒木や枝折れの危険があり、現在剪定や植え替えなどの対策が進んでいます。桜の状態を樹木医が丁寧に診断し、その結果に基づいて機器診断を行います。その結果、倒木の危険性が高い木は植え替えを行なっていくそうです。桜は根が浅いため、根回りの土が固く古くなるのも宜しくないようで、土も適宜入れ替えが必要です。また、目黑川沿いの桜は枝が大きく垂れ下り、歩道の上が桜の天井になっているのを見る事は春の象徴として心躍るものです。しかしその状態は桜自身には負荷をかけているようです。元来、日光が好きな木なので、適切な剪定が必要になってきます。美しく咲き続けるには、土を入れ替え、不要な枝を切り落とし、木の隅々にまで光や空気が届くようにし、老木は植え替えなくては桜並木は立派に保持できないばかりか腐ってしまうのです。つまり澱んだ空気の中では、人も植物も美しく成⻑する事が阻まれてしまいます。正しさを持って手入れをしていく事、それが十分に出来る環境作りが大切でしょう。


デューク大学のダン・アリエリー教授は、経済誌の中でこのように話しています。

『不正は、いわゆる「滑りやすい坂道」論で説明できる。一度悪い行動をすると人はそれを正当化し、次の悪いステップに進むハードルが低くなる。「滑りやすい坂」では、下に向かって滑っていくが、徐々に上に向かう事はできない。不正を容認するような社内文化を放置したまま、少しだけ改善をしても、根本的には何も変わらない。劇的な変化が必要だ。』(出典 選択3月号)


このコラムを書いている少し前に、ロシアの政治活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏が獄中で亡くなりました。その死因を含めて真相は闇の中という事になるのでしょうか。三十数年前のソ連東欧共産圏の変動期を彷彿とさせる事件でした。


新しく卒業された皆様には、これからの人生に幸多かれと心から祈っています。同窓会は必要な時に皆様の助けになれるように、いつも同窓会室から見守り、手を差し伸べ続けるつもりです。多くの善意ある同窓生の未来にも明るい光が差し続けますように。