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コラム会報誌研究発表

クリスマスの思い出 | 会長コラムVol.7

彼方此方でクリスマスのイルミネーションが輝いています。皆様はどんなクリスマスをお過ごしでしょうか。あるいはどんなクリスマスの思い出がありますか?


私の一番のクリスマスの思い出は、医師一年目の研修医時代に遡ります。


その年の12月、私は血液内科で研修をしていました。血液内科には、年末にもかかわらず多くの白血病患者さんが入院していました。その殆どの人は、病名を骨髄異形成症候群と説明されていたと記憶しています。今では考えられない事ですが、私が研修医の頃は、悪性疾患の患者さんに病気の真実を伝える事が殆どありませんでした。骨髄移植も一般的では無かった頃です。


寒いクリスマスイブの夜に、私は病棟で仕事をしていました。ふと見ると、骨髄異形成症候群と説明され入院していた20歳代の男性患者さんが、窓の外をじっと見ているのに気づきました。声をかけると、「自分は今まで優秀だと言われて、どんな事も頑張って生きてきた。大学を卒業してこれからという時に、何でこんな所で長い間入院していなくてはいけないのでしょう。」と言われました。この男性も然りで、自分の病気の真実は知らなかったのです。親御さんも、一人っ子である息子に真実を話さないでくれと言っていました。告知の是非はともかくとして、当時まだ24歳だった私は何も言えずに黙ったまま、ただ一緒に長い時間ずっと窓の外を見ていました。病室の窓の外にはクリスマスのイルミネーションが輝き、高層ビルにはビルの窓の光で描いたクリスマスツリーがキラキラと光っていました。この切ない記憶はクリスマスの度に思い出され、おそらく一生忘れないでしょう。


12月15日には、勉強に励んでいる6年生にお菓子の差し入れをしてまいりました。とにかく体調に気をつけて元気に国試受験に挑んでくれる事を祈るばかりです。昨年に引き続森一博支部会長(1期)をはじめとする東京支部会の皆様に、受験生の健康面でのサポートをお願いしています。私もまた東京支部会の一員ですが、東京支部会が一丸となって受験生の皆様をお守りしたいと考えています。また当日は常任委員会が開催されました。コロナ禍ですのでハイブリット開催となりました。今年は半日講習しか出来なかった産業医講習会ですが、来年はなんとか全日講習を行い会員の皆様のお役に立ちたいと思っています。


ところで、おそらく年明けになりますが同窓会から新しい会報をお届けいたします。今回も多くの同窓生に原稿をお願いして書いて頂きました。ご寄稿くださいました皆様本当にありがとうございました。会員の皆様に楽しんで頂けましたら幸いです。同窓会では会報への原稿をお待ちしています。どうぞ皆様どしどし同窓会まで原稿を送ってください。近況、エッセイ、その他色々ジャンルは問いません。また会報誌は、皆様からのご寄付が大事な資金です。広告協賛もいつでも受け付けております。どうぞ宜しくお願いたします。


今年も終わろうとしています。来年もまた皆様にとって良い年になりますよう同窓会一同心よりお祈りいたします。


来年も同窓会活動をしっかり頑張っていきますので、引き続き宜しくお願いいたします