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埼玉県荻野吟子賞を受賞して

第10期生の名知 仁子(なち さとこ)です。

今回、埼玉県の荻野吟子賞を受賞させていただきました。 “不屈の精神”の言葉で表現される荻野 吟子医師。名誉ある賞に身が締まる想いです。


“医療に国境はない!”


今年で21年目、私が、国際医療支援に従事している年月です。11年間勤務した病院を辞め、国際医療の道へ進み、初めての人医療支援は2002年のタイの難民キャンプです。国際医療の道は98%辛いです。でも残りの2%がその98%の辛さを超える喜びを私に与えてくれます。だから、98%の辛さを乗り越え、前に進んでいくのです。


我々医師は、“命を守る”ために何をすべきか?を常に考えています。


私は現在、安全な飲み水も無く、電気も1日6時間くらいしか来ない、ミャンマーの僻地、無医村のミャウンミャに住んでいます。勿論、お湯もなく、毎日、汚い水で行水しています、
そして、ここに住む約10,000人の“命を守る”ため、① 医療 ②菜園(食)③井戸掘りを行っています。日本では井戸堀りや有機栽培の菜園(コミュニティガーデン)などしたことも、勿論、考えたこともありません。同じ”命を守る“でもなんという違いでしょうか? 


しかし、毎日、向き合っているのは“命を守ること! それ以外は何もしていていないと言っても過言ではないでしょう。
ここでは、人々は医療に到達できない環境にあります。医師も看護師もおらず、病院や診療所まで3時間かけて歩いていかねばなりません。村には食べ物が無いことも多く、また、あったとしても栄養についての正しい知識がないため、栄養不良になり、命を無くします。
同じ“命を守る”ことを願いとしても我々医師がするべきことが全く異なってしまうのです。
そして、この厳しい環境の中にも、人々は生きているということ・・・。

    保健衛生指導の中 前掛けを提供


日本もこの3年間、厳しい試練の中にいたと感じています。それは、私の想像以上のものだと思います。100年に一度といわれる未曽有の時代に生き、医療という人間の“命”に直結し、生活そのものを左右する非常に重要な立ち位置にいる我々医師の責務は重いと感じます。
“命を守る” そのために我々医師が何をすべきなのか? その問いに応え続けています。
それが我々ミャンマー ファミリー・クリニックと菜園の会(MFCG)の2つ柱、医療と菜園事業に繋がります。医療には移動クリニックと手洗いや歯磨きなどの保健衛生活動。そして、他の連携して有機野菜栽培活動。コミュニティベースで村全体で協働していき、もらう幸せ→できる幸せ→できる幸せへ、最終的に分け与える幸せに。。。。。
彼らが自分たちで、自分たちの問題に気がつき、それを自分たちで解決したいのか、したくないのか?ありのままに観て、決定出来たとき、大変嬉しいす。
少しずつ協働し、達成出来たことが多くなるようにサポートしています。

”医療に国境はない! ほんとにそのように感じます。


今回このような寄稿の場を頂けましたことに獨協同窓会の会長を初め、関係各役員皆さま、ほんとにありがとうございます。現地から心からの感謝を込めて~ 名知 仁子 拝


ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会(MFCG)

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