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慈恵獨協会・東邦大学創立100周年 | Vol. 36
6月だというのに暑い日が続いている東京です。外来には熱中症の患者さんも増えてきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
6月7日に慈恵獨協会が一志公夫先生(9期)を中心に新橋にて開催されました。獨協医大を卒業されて慈恵医大に研修等や大学院などで研鑽を積まれた10名の先生が参加され、非常に和やかな会でした。なかでも鳥海弥寿雄先生(6期)の鳥海節は健在でした。その他の皆様のお話もとても興味深く良い時間を過ごさせて頂きました。また私からは同窓会の活動についてと医大の現状をお話しさせて頂きました。参加させて頂きまして誠にありがとうございました。

6月15日は学校法人東邦大学創立100周年記念演奏会 記念式典 祝賀会がグランドプリンスホテル新高輪国際館パミールにて開催されました。当日は1200人を超える参加者で会場は大変な賑わいでした。獨協学園からは、猪口雄二理事⻑(1期)と、元理事⻑で前学⻑であり50周年記念棟や日光医療センターの設立にご尽力された寺野彰先生と私が参加しました。記念演奏会では、三ツ橋敬子指揮で東京フィルハーモニー交響楽団による演奏がありました。クラシックや映画音楽が続き、最後に演奏されたのは100周年を記念して作曲された Nature・Life・Man~「自然・生命・人間」のテーマ~ 井口拓磨作曲 轟千尋編曲 という曲でした。東邦大学は、1925年に帝国女子医学専門学校として額田豊先生と額田晉先生のご兄弟が開校されました。額田先生兄弟は獨協中学高等学校の前身の獨逸学教会中学校のご出身です。お父様が早逝され、苦労されたお母様への感謝の気持ちを込めて、女子の理系教育の向上と健全な人間性の育成が今後の日本にとって大切だとお考えになり私財を投じて学校を作ったそうです。1957年に額田晉先生が「自然・生命・人間」というご著書を出版され、現在も東邦大学の系列学校の全ての入学者に配布されています。以前より考えていましたが、私たち獨協にも天野貞祐先生の「学生にあたふる書」という名著があります。しかし旧仮名遣いで読みにくく、これを何とか現代語に訳して入学生に配布できないかという事を考えております。大学100周年のマイルストーンとして、素晴らしい曲の制作を考えて実行された東邦大学のさらなる発展を心から祈りお祝いさせて頂きました。



6月21日には獨協中高同窓会総会が開催されました。獨協中高は140年以上の歴史のある学校です。1881年ドイツ文化を取り入れる教育を目的としてドイツ学協会が設立されました。北白川宮能久親王を総裁として、⻄周、桂太郎、加藤弘之、品川弥二郎が名を連ねました。その後の1883年獨逸学協会学校が創立され、⻄周が初代の校⻑になりました。そして今年4月から新しく坂東広明校⻑を迎え創立141年目が始まっています。多種多様な分野でご活躍されている多くの卒業生が一同に介した総会は壮観でした。


慈恵獨協会、東邦大学100周年、獨協中高総会などに出席させて頂きまして感じる事は、歴史という事です。この歴史のバトンをどのように次の世代に渡せるか、しかも上手に渡せるかという事が、今を生きている私たちの責任だと実感しています。